先週の国際ニュース 23日から

*反政府デモ隊と治安部隊が衝突するなど、政治的緊張が高まっているタイで、タイのプラユット陸軍司令官は先週危機解決に向け軍が介入する可能性を否定しませんでした。同司令官は会見で、クーデターの可能性について聞かれると、「扉を開きも閉ざしもしない」と述べ、軍はこれまで、クーデターの可能性を繰り返し強く否定しました。インラック政権は2月2日に総選挙を実施すると発表しましたが、反政府派はこれを拒否し、前日に立候補受付を阻止しようとした反政府 デモ隊と治安部隊が衝突したことを受け、選挙管理委員会はすべての勢力が総選挙に合意するまで選挙を延期すべきだと政府に勧告しました。選挙が行われた場 合、与党・タイ貢献党の勝利がほぼ確実視されています

*韓国国防部は先週、日本の安倍晋三首相が靖国神社を参拝したことに対し強い不快感を示し、今後の韓日間の軍事交流の可能性を一蹴しました。 同部の魏龍燮(ウィ・ヨンソプ)副報道官は定例会見で、南スーダンで国連南スーダン派遣団に参加している韓国軍が国連を通じて日本から銃 弾の提供を受けたことや安倍首相の靖国参拝について触れ、「信頼が構築されていない日本の態度をみると、一体どのような軍事交流が可能なのか問いたい」と 述べました。日本政府が韓国軍への銃弾提供を過剰に広報したのに続き、安倍首相が韓日関係に悪影響を与える靖国参拝という行為を強行したことに対し強い不快感 を示したものとみられています。

*シリアの化学兵器廃棄について化学兵器禁止機関と国連は先週、危険度の高いマスタードガスや神経ガスの関連物質を今月末までに国外搬 出する期限が「守れなくなった」との声明を発表しました。治安の悪化で、シリア政府が化学兵器を港まで搬送できなかったのが主因となり幹線道路は戦闘で寸断され、 いつ搬出できるか見通しが立っていません。来年6月末までに廃棄を完了する計画全体が遅れる可能性もあります。国際的に調達するのに時間がかかったと述べました。中東を襲った大雪など異常気象 も作業を妨げたとしています。シリア政府は反体制派の拠点に無差別爆撃を強化し、28日には北部アレッポで市場や病院を爆撃、子供を含む25人が死亡しました。

*エジプトで警察などを標的にしたテロが相次ぐなか、今度は、軍の情報機関の近くで爆発が起きて4人がけがをし、エジプト情勢は混迷が深まっています。エジプト北部のシャルキーヤで29日、軍の情報機関の建物の近くで爆弾によるとみられる爆発が起きました。この爆発で建物の壁が大きく崩れ、軍によりますと警備をしていた兵士4人がけがをしたということで、軍では爆弾を使ったテロ事件とみて調べています。また同じ日に北部のドゥミヤートにある大学の構内で、手製の爆弾が仕掛けられているのが見つかり、通報を受けて駆けつけた治安部隊が爆発する前に回収しました。

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